The UK held a referendum on 23 June, voting
whether to leave or remain in the European Union. Leave won the referendum,
making the UK the first country to leave the European bloc. Prime Minister
David Cameron said he would step down and global financial markets were rocked
after Britain leaving the European Union, ending a bitterly divisive referendum
campaign.
6月23日行われたUKのEU referendumはLeave(離脱)がRemain(残留)を127万票近く上回った。投票直前の予想は残留優勢とみられていたが、投票総数3,356万8,184票(投票率72.2%)、Leave1,625万2,257票(51.9%)、Remain1,513万139票(48.1%)で、英国民は離脱を選択した。UKは1975年のEC referendumで EC(当時)加入を決めたが、40年後の今回は初のEU離脱加盟国の道を踏み出した。しかしこの選択が本当に塾考された世紀の選択だったかどうかについては疑問がないわけでもない。
Brits
Scramble to Google “What is the EU?” Hours After Voting to Leave
It
なるほどグローバル金融市場は2008年金融危機を上回る混迷下にあるが、Google Trends UKの
“Top UK questions on the European Union” を見る限り、英国の皆さんはマジに投票したのか理解に苦しむ側面がある。なんとGoogle TrendのsearchキーランキングでWhat is the EU?がNo2に登場しているのはどういうことでしょうか。それにトップ5の質問も、いずれも悪い冗談としか思えない。だいたいBoris Johnsonが次期保守党首有力候補というのも理解に苦しむノミネーションである。
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Boris
Johnson, former Mayor of London |
ひょっとしてBrexitは世界を巻き込んだ壮大な茶番だったのではないか?
もともとこの国民投票は双方の有権者説得からして安易なポピュリズムの典型といった内容だった。離脱派は移民問題に焦点を絞り、EUにとどまれば移民はさらに増加する。英国はEUから脱退して主導権を取り戻すべきだと主張。一方キャメロン首相が主導する残留派は、離脱は経済リスクが大きいと反論。各国首脳も英国残留を呼びかけたが、これはまるで第2次大戦前夜の英国参戦という筋書きみたいではないか。6月16日には残留派のJo Cox(PM:下院議員)射殺事件が発生し一時的に残留派が優位となったが、離脱派の勢いを止めることができなかった。英米連合対大陸枢軸連合とでもいうべき図式が21世紀に突然生まれたのである。
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David Cameron, Prime Minister of the United Kingdom and Member of
Parliament |
Brexitが現実になったことで、24日にはDavid
Cameron首相(保守党党首)が退任に追い込まれ、一方Jeremy Corbin(労働党党首)も残留への働きかけが不十分だったと党内から批判が噴出している。City(FTSE 100)は2008年のLehman
Brothers破綻時を超える株価下落に見舞われた。残留派が離脱派を上回った北アイルランド、スコットランドは独立さえ示唆している。
英国の金融不安に並行して世界の金融市場にも衝撃が走った。NYDowは過去10か月間で最悪の600 point急落、NASDAQは2011年以来最大の下げ幅。ItalyとSpainは1日の下落が史上最悪を記録した。Tokyoも例外ではない。
Brexitがグローバル市場に及ぼす具体的な影響が明らかになるのはこれからだが、UKファッション業界は今回の離脱に大きなショックを受けた。今後の成長市場としてポテンシャルの高い東欧市場対策を再構築する必要が出てきたからである。British Fashion CouncilはEU referendumに先立ち傘下のデザイナーに離脱、残留の賛否をアンケート調査したが、回答を寄せた260人のうち90%は残留を主張したと発表している。Vivienne Westwood、Alexa Chung、 Victoria Beckham、Sophia Websterなどデザイナーやインサイダー達もSocial Mediaを通じて残留活動を展開したが、圧倒的な離脱の流れに抗することができなかった。
一方フットウエア業界では今のところ深刻な影響は出ていない。EUは米国との間にTransatlantic Trade and Investment Partnership(TTIP)を締結しているが、英国の離脱で部分的見直しは必要になるが、大きな混乱が発生するとは見られていない。米国は2015年にEU域内から21億ドルのフットウエアを輸入しているが、主要輸入国はイタリア、スペイン、ポルトガルで、高級ブランドに集中しており、さしあたっての影響は少ない。問題はむしろ英国離脱後のEUがどうなるかで、域外各国の関心はEU市場の将来性に集中している。